4[込められし約束と剣]
光が晴れると、そこには俺と同じような姿のモララーがいた。
髪が黒っぽく、少し俺より、背が高い。
モララーは、燃え盛る街をみて手を差し出すと、街の炎が消えモララーの手には武器が握られていた。
少し違うが、あの時の片刄の赤い大刀。
凄い力を感じた。
「いくぞ!」
モララーの言葉と共に、やつの元に向かった。
あの時の戦いを思い出し、モララーと一緒に戦えることが内心嬉しかった。
つい
「こんどは敵じゃないんだよな俺達」
と言ってしまった。
モララーは一度きょとんとした顔をしたが、すぐ元の顔に戻り
「ああ、」
と言った。少し笑いながら
やつの元に着くと、やつはモララーを見て以外そうな顔を見せ、吐くように
「ほう、生きていたか。じゃあこの姿でいる意味はないな」
そういって、姿を変変えた。
黒い体に、黒い羽、
そして手に黒い光を集め、やつの武器であろう黒塗りの長い刀が現れた。
そして空中で構えている。
二人がかりで斬り込むが、全て受け止められる。
やつは波動のよいなものをはなち俺達を吹き飛ばす。
飛ばしたあと、一気に間合いをつめ、斬りかかってくる。
俺達は剣で刀を防ぐ。
どちらの攻撃も相手を斬りつけずに攻撃・防御の繰り返しだ
だが何度か攻防を繰り返しているうちに、やつの攻撃パターンがわかってきた。
それにやつは横薙ぎにしか攻撃してこないことも。
突然モララーが小声で
「ギコはやつに斬り込んでくれ、やつは多方向からの攻撃に対応できないはずだ」
と言って作戦を立ててくれた。
そしてもう一度やつに斬りかかる。
さっさと同じで、受け止められる。よし
やつの後ろにモララーが回り込む。
やつは、焦って回転しながら波動を放った。だが、その後はさっきと違って攻め返してこない。
なるほどな、流石モララー。
やつがどっちかに襲いかかれば、もう一人がやつの後ろから攻めればいい。やつの刀の長さからできる隙をつく作戦ってわけか。
いける!
やつをずいぶん押している!
やつが動いた!!
モララーへの攻撃でやつに隙ができた!
いまだ!
俺の剣がやつの体に当たる・・・・・
だが
その時のやつは笑っていた。
「かかった」
!?
やつは刀から片手を離して俺の腕を掴んだ。
まずい!
そう思った時にはもう投げられていた。
やつの刀が迫る
いそいで剣を縦に構える・・・・・!
斬られた!
縦薙ぎだと!
肩から腰にかけて縦に斬られていた。
だが投げた分傷は浅い
この程度ならまだ・・・・・!
[システム管理AI name/ギコ]
再生プログラム停止
え!?
[システム管理AI name/ギコ]
緊急崩壊します
やつの笑いの意味がわかった。
そしてまた、波動で吹き飛ばされる。
体が崩壊していく・・・・
モララーが、こっちにきた。
体が起きあがらない・・・・・くそ
「悪い、モララー、油断した・・・」
俺が持つ、水の剣・・・・・
ごめん、また約束果たさせてやれなかった・・・
いや、
今度はおまえだけでも果たさせてやる。
「しぃを頼んだ」
モララーに、水の剣を差し出した。
少しためらったみたいだが、俺の顔を見てモララーは受け取ってくれた。
[システム管理AI name/ギコ]
緊急崩壊停止、権限を移行します
権限を失えば俺は消えるだろう・・・・
頼んだぜ・・・・・・2人とも・・・・・・・・・・・・・