3[交わらない思い]

僕達がエリア外に来て半年ぐらいたった。

改造したモニターと監視カメラはさらに改造されて、色々な場所を見れるようにしていた。

いまの僕はモニターで街を見ている。まあ、充実している。

特にこの黄色い子、もとプレイヤーのAIでとても「プログラムじゃない!」って感じにまた作業サボってる。

それに、一度・・・・・


「また見てんのかシロ。あきないな。」
「おかえりクロ。で、特ダネでもあった?」
「ああ、三日後にメンテナンスがある。」
「それの何処が特ダネ?」
「ただのメンテナンスじゃない、メインコンピューターのメンテナンスさ」
「だから?」
「プロテクトが薄くなる。出られるんだよシロ。」

「そうだね」
「あれ?反応薄くない?」
「僕は出る気はないよ」
「はぁ?なんで?チャンスじゃねーか。」
「あまり僕達は行動を起こさないほうがいい。力が大きすぎるからね」
「・・・・・はぁ〜。わかってないねぇ〜」
「・・・・・」
「まああと三日あるし、気が変わるだろ。」


・・・・・本当は出たいはずなのに。
出ようと思わなかった。

そして次の日、


「シロ、こいつを持っとけ。」


渡されたのは一丁の銃を型どったプログラム。


「なんだい?これ。」
「[破滅の銃]俺の破壊と停止のプログラムを組み込んだ武器だ。持っとけ。」
「何のために?」
「武器が何のためあるか知らない訳じゃないだろ。」「・・・・・言ったはずだけど?僕は此処を出る気はない。」


破滅の銃を倉庫にしまいながら言った。


「・・・・・どうしてもなのか?シロ。」
「・・・・・プロテクトが薄くなったとしても出られるとは限らない。」
「絶対に破る。そしたらお前も気が変わるはずだ。」


そう言って不機嫌そうに何処かにいった。

そして約一日の時がすぎた。


「シロ。面白いもん作ってみた。」


クロがまた来た。
諦めてくれたのかな。


「なんだい」
「見ててみ。」


クロが手をかざすと瞬時にプログラムが集まり、刀を型どったプログラムが出てきた。

・・・・・にしても


「こらまた長いな;」
「面白いだろ?シロ、最初の練習相手になってくれ。」
「いいよ。」


場所を移動した。


「ここなら、広いし問題ないだろ。ああ、あとこの刀、破滅の銃と同じプログラムが組み込んであるから。」
「大丈夫、僕には効かないから。」
「そうか・・・・・シロ、」
「ん?」
「まだ出る気はないのか?」
「まあ、」
「じゃあ、この練習で俺が勝ったら一緒に出てもらうってのはどうだ?」
「いいよ、別に・・・」


僕の一番使い勝手のいい武器を手にもち言った。


「だけど僕に勝てたらね」
「トンファーか、懐かしいね」
「ヤルンだろ?早くヤロウよ。」
「だな。」


クロはある程度の高さで浮遊した。
確かにあんな長い刀、地上じゃ振るえないわな。
てことはこっちが地上にいればクロは攻撃できないし。こっちも行かなきゃ攻撃できない。


「こいよ、シロ。」


なるほどねぇ。空中戦じゃあいつに敵うやつなんて僕ぐらいだ。


「どうせ君から攻める気はないんでしょ。まああまり時間かけたくないし。」


飛び上がって。トンファーで叩きつける。


「僕は元々攻撃の方がたけている。」
「確かにな。」


刀で受け止められていた。
そのまま連撃を叩きこむ。
だが全て受け止められていた。
流石はもう一人の僕。


「終りかな?次は俺の番だ」


刀で押し返される。
そして一気に間合いをつめ斬りかかる。
そこまで早い横薙でもなく、上下にかわす。

だが考えられた攻撃だ。
体を駒のように回し当たる、もしくはクロの目が回らない限り加速し続ける。

かわしてしまったものは仕方ない。最後までかわすか。

だがそれが間違いだった。果てしなく続く連撃に避けるのが困難になってきた。
ついに刀を避けきれなく。トンファーで刀の根元を受け止め・・・・・


「かかった。」


止まらない!
遠心力と回転によって起こった風はすさまじいものだ。
吹き飛ばされながらそのまま一緒に振り回された。


「逃しゃしねぇぞ」


しまった!
この振り回しは刀の先端まで続く。
この刀は尋常じゃないほど長い!
先端にいくまえにトンファーがもたない。

仕方ない。あれを使うか。
防御しながら白い光を集める。


ギン!!


刀を光で弾き。一気に近づいてトンファーでクロを叩きつけた。
ひるんだところで連撃をたたみこむ。

地面に落ちたところでトンファーを突きつた。


「こ、降参。」


チェックメイト。


「何時から使えたんだ。さっきの。初めてにしては使い慣れしてたぞ」
「見えてたのか。半年ぐらい前からね。まだ完全にには使えないけど」
「ちぇ、結局負けちまったか。」


武器をしまい、立ち去ろうとする。


「やっぱり来てくれないのか?」
「・・・・・ああ、」


ふと立ち止まり前に読んだ本(データ)に書いてあったことを思い出した。


「クロ、一つの国があったとする。住民もたくさんいて平和な国だ。もしその国の王か住人、どっちかになれるなら君はどっちになりたい?」
「王だ」
「そうか、僕は住人になりたい。」


そう言い残し元の場所に立ち去った。

そしてついにメンテナンスの日。
クロが言ってた通り、セキュリティが弱くなっていた。
だがゆったりしてる暇はないはず
クロがエリア外の壁の一部を壊した


「これで少なくともここから出られる」


クロは壊した壁の穴を見てまた


「来てはくれないのか?」


聞いてきた。


「ああ、僕は行かない」


・・・・・自分でもわからない。なんで行きたくないのか。
本当は出たいはずだ。


「なんで嫌なんだ?」
「・・・・・」


迷ってる暇などなかった。


[ビィー!ビィー!エリア外にて破壊を確認。]


警報だ。
予想より早くメンテナンスが終わったらしくセキュリティが復活した。

穴が閉じていく。

このままじゃ・・・


「早くいけ!クロ!」
「俺はまだ理由を聞いてねえ。」

「僕はあの街が嫌いなんだよ!!」


嫌になる・・・・・
クロを行かせるため、諦めさせるために浮かんだ嘘のセリフがこれかよ・・・・


「お前・・・・・本気かよ・・・・・」
「・・・・・早くいけ。」


クロが穴に向かって飛んだ。


「シロ、一つだけ言っとく。お前がそう思う限りお前と俺は敵だ。」
「・・・・・」


穴とクロが消えた。

・・・・・僕は・・馬鹿だ。

なんでだろうか。

理由はきちんとわかってたはずだ。あんなの理由でも何でもない。

なんでだろうか。

本当はクロについていってもいいはずだ。
だけどついて行けば何かを失う、ナゼかそう思う今の僕にあるなにか・・・・。

長い月日がたった。

エリア外はもう放置状態にあった。
でもいくら考えてもあの答えは分からない。

・・・・・・・・・・

一人って寂しいな。