1[守りの戦士]

つい先ほど

゛全AIにつぐ、いますぐ本部前に集まれ。゛

と同じシステム管理AIのモララーから連絡があったので、本部前にいます。
私が着いた時には、もうほとんどのAI達が集まっていた。
一体何の収集なのかな?
それに収集をかけたモララーも見当たらない。
ついでに言うと、彼もいない。
まあいつものことだけど;

一時して、ほとんどのAI達が本部前に集まった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
やっぱり今日は彼を呼びにいこう。
いい加減自分で話を聞いてもらわなきゃ;


そう思って少し本部前を離れた時、後ろで何か凄い音がした。
急いで本部前に戻る。









なにが!?

本部前に戻ると、荒れ果てた本部と、ぼろぼろになって戦っているシステム管理AIのモナーとつー。


「最初のナナシア様の一発を耐えられたのは凄いよ、だけど弱いねきみら。」


他の管理AI達がいない。
いったいなにが・・・


「オマエダケデモニゲロ、シィ!」


「こいつの狙いは鍵モナ!」


そう言った瞬間、二人は敵に斬られた。
戦闘に特化している二人でも勝てないのに、私一人で勝てるハズはない。


「そっちの譲ちゃんも鍵もちか?」


やつが迫る。
私に出来ることは・・・





「おいおい、追いかけっこか?あんまし好きじゃないんだけどな」


やはり追ってきた。
しかも相手のほうが少し速い、仕方ない。

私を捕まえようと追ってきたやつがジャンプする。
だけど空中なら避けられないはず。
光を集め、相手に向かって矢を放つ


「へ〜。君は矢か。」


避けられた!?
その後何発も矢を放ったが、一発も当たらない。


「無駄だよ譲ちゃん、少なくとも俺には当たらない」


やつが攻撃のために飛び上がった。今度こそ
ありったけの力を込めて矢を放つ。この大きさなら避けられないはず。


「残念でした。」


剣で弾かれた!


「じゃあね、譲ちゃん」


避けられない・・・・・




だが、目の前でやつは、横から現れた誰かにぶっとばされた


「大丈夫か?しぃ」


横から現れたのは呼びに行こうとした彼、管理AIのギコ君だった。


「ったく、誰だよ。いきなり突っ込んでくる馬鹿は」


さっきぶっとんだやつが、戻ってきた。


「しぃ、とりあえず逃げろ」


でもギコ君は新米だからまだ武器を持ってないはずなのに。


「大丈夫、俺が君を守ってやる」


なぜかその言葉を聞いて、安心した。
ギコ君が負けるはずない。そう思えた。
とにかく鍵を取られることは、避けなければ
もうやつは二つ持っている。
とにかく私とモララーの鍵が取られるのだけは。
そうしないと、
やつの狙いはおそらくメインコンピュータへの侵入。大変なことになる。
彼の言葉通り、とにかくこの場から離れた。




逃げてる途中、プレイヤー達の集まりにあった。私たちAIは本来彼らのために存在する。ここにいては彼らも危ない先導しようとしたとき


「お前ら、こっちだニダ」


街の異変にいち早く気付いた「レジスト」の人達がプレイヤー達を逃していた。
さっき怒鳴ってた男がこちらに気が付いたようで、不機嫌そうな顔を見せて


「てめえ、AIだな。俺達はAIの力は借りない。どっかいけニダ!!」


怒鳴りつけてきた。



やっぱりAIを信用してはくれないのか



後ろでなにかぶつかる音がした。
振り向くと


「お前で最後の鍵だ!」


え!?モララー君!?
自衛プログラムの剣を持って仲間のAIモララーが襲いかかってきていた。










ガギン!

モララーの剣は突然私の前に現れた青年に止められた。


「どうしちまったんだモララー!!」


誰だろう。見覚えあるよいな、ないような。
モララーが後ろにジャンプして距離をとった。


「言ったろ、俺が君を守るって」


「ギコ君?」


確かにこの反応、姿は違うけどギコ君だ。


「最後の挨拶はすんだか?」


モララーの声がした。
向き直すと空中て片手に光を集めていた。
なにかくる・・・


「では、いくぞ」


「しぃ逃げろ!!」